愛犬がブルブルと震えるのをを見ると、「寒いのかな?」と思う飼い主さんは多いのではないでしょうか?しかし同時に、「もし病気が原因だったら?」と不安もよぎったりするものですね。
実際に寒い時にも犬は震えますが、実はそれ以外にも震えることがあるのです。そこで今回は、犬が震える理由と、対処法ご紹介などをご紹介します。
犬が震える理由は?
犬が震える理由は、大きく分けて2つあります。
- 病気以外の理由での震え
- 病気が原因の震え
犬が震える理由は、病気が原因の場合もありますが、そうではない震えもあります。何が原因で震えているのか知るためには、その都度の状況などをよく観察して確認しなければなりません。
病気のときと、そうじゃない時があるのね。
それではそれぞれの理由を、詳しく確認していきましょう。
犬が震える時の「病気以外の理由」
- 寒さのせい
- 恐怖やストレスによる緊張状態
- 老化のため
- 注意を引くための演技
病気ではない理由で犬が震える際には、このような理由が考えられます。それでは1つずつ確認していきましょう。
寒さのせいで震える
犬も人間といっしょで、寒いときにブルブル震えることがあります。もしも寒い日に犬が震えていたら、まず室温などが低くないか確認してみましょう。
人間の体感温度と、犬の感じ方が同じとは限りません。犬の体高は人間よりも低いので、その分寒さを感じやすかったり、いつも犬がいる場所がすきま風が当たる場所だったりという可能性もあります。
こちらのワンちゃんは冬の寒さの厳しさに震えて、とっても寒そうにしています。
飼い主さんにはその震える姿も可愛らしくみえるのでしょう。飼い主さんがクスクス笑っていると、「笑ってないで何とかしてよ」とでも言いたそうな目で、見つめ返すワンちゃんがなんとも言えませんね。
このように愛犬が寒さで震えている場合には、部屋の温度をあげたり、洋服を着せてあげたりするなどの対策をしてあげると良いでしょう。
犬に洋服を着せる際には、毛がこすれて毛玉ができてしまったり、皮膚炎になってしまうこともあります。また洋服を着るのが好きではなく、ストレスになる場合もあるので、着せっぱなしにはせずに、愛犬の様子をよく観察して対応してあげましょう。
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また、寒さ対策にはこのようなドーム型のベッドもおすすめです。いくつか方法がありますので、愛犬に負担のかからない方法で暖めてあげると良いでしょう。
恐怖やストレスによる緊張状態
犬が極度の緊張状態になると、それが原因で震えることもあります。例えば、愛犬を動物病院に連れて行ったら、小さく縮こまって震えだした、という経験がある飼い主さんも多いのではないでしょうか?
こちらのワンちゃんは、動物病院の待合室で不安げな顔で震えています。飼い主さんが「震度6」と表現しているように、気の毒なほどに震えています。
私たち人間にも緊張して手が震えるということがあるように、犬も恐怖やストレスなどの緊張から震えることがあるのです。そんな時は優しく声をかけながら抱き寄せたり撫でてあげて、落ち着かせてあげましょう。
老化のための震え
シニア犬になると、老化が原因で震えることも考えられます。
- 筋肉が衰えて筋力がなくなった
- 体温調節が難しくなった
- 気持ちが弱くなり不安が大きくなった
犬も年齢を重ねると、筋力が弱くなったり、筋肉量が減ったために体温調節が難しくなったりなどと、体調面でのいろんなことが弱まります。
また視力や聴力も衰えるので、それまでとはあらゆる事の感じ方も変わり、それが恐怖心や不安をあおる原因にもなります。
こちらのワンちゃんも老化のため、頻繁に顎痙攣が起きるようになったとのことです。シニア犬になると、老化のための震えも起きるので、日頃からよく観察してあげることが大切になってきます。
注意を引くための演技
犬はとても賢い動物です。なんとその学習能力を活かして、飼い主の気を引くために震える演技をすることもあるのです!
こちらのワンちゃんも飼い主さんにかまってもらうために、小さな体を震わせていますね。
この演技をするという行動は、過去に何か別のことが原因で震えた時に、飼い主さんにとっても優しく介抱してもらえたという過去の経験から、「震えると優しくしてもらえる」と学習したことによるものなのです。犬ってとっても頭がイイですね!
そんなワガママな姿も可愛いのですが、オオカミ少年になってしまって、本当に体調が悪い時との区別がつかなくなると大変です。演技での震えには惑わされないようにして、「震えてもかまってもらえない」ということを学習してもらった方がよいでしょう。
病気じゃなくてもいろんな理由で震えるんだね!
病気の震えとちゃんと区別がつくか自信ないかも。。
それでは続いて、病気が原因で震える場合についてご紹介します。
病気の震え
病気が原因で震えるときは、以下のような原因が考えられます。
- ホワイトシェイカードッグ症候群
- 病気や怪我で痛みを感じた時
- 中毒性のある食品を食べた
- てんかんの発作
ホワイトシェイカードッグ症候群による震え
“White dog shaker syndrome” 直訳すれば「白い犬のふるえ症候群」です。
別名「小さな白い犬の震え症候群(LWSS)」とか、医学的には「特発性ステロイド反応性振戦症候群(SRTS)、特発性小脳炎」とも呼ばれます。
引用先:浜松家畜病院HP
ホワイトシェイカードッグ症候群は、別名「突発性全身性振戦症候群」と呼ばれている、犬の震えの原因で最も多いとされている病気です。白い犬が発症する病気だとしてその名前がつけられましたが、現在では毛色に関係なく発症することが確認されています。
主に5ヶ月〜3歳頃の間に発症すると言われていて、通常は数週間の投薬治療で改善されますが、生涯を通じて投薬が必要になる場合もあります。
病気や怪我で痛みを感じた時の震え
怪我はもちろんのこと、多くの病気の症状として痛みが伴います。また痛み以外にも、神経が原因の症状として震えが出ることもあります。
- 肝疾患
- 腎不全
- 脳腫瘍
- 発熱
病気が原因ではない震えとの見分け方は、繰り返し震えが起きたり、明らかに元気が無くなってぐったりするようであれば、病気や怪我を疑いましょう。また、震えと同時によだれが出たり呼吸が苦しそうであれば、熱中症などの可能性もあります。
そのような症状が見られたら、かかりつけの獣医や動物病院に連絡をして指示を仰ぐなどの対処が必要になります。
中毒による震え
犬にとって中毒性のある食品を食べてしまった時にも震えが起きます。
- チョコレート
- ネギ類
- ぶどう
- ナッツ類
中毒による震えの場合には、震えといっしょに下痢や嘔吐などの症状も一緒に出ます。ひどい場合には泡を吹いたり、呼吸困難になることもありますので、すぐに動物病院で診察をしてもらうようにしましょう。
犬が食べてはいけない食品?こちらの記事もご覧ください。
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てんかんの発作による震え
てんかんの発作が起きると、痙攣したり震えたりという症状が出ます。
犬がてんかんの発作を起こした時には、触れたり撫でたりすることで新たな発作を誘発することがあります。さすってあげたい気持ちになりますが、グッとこらえてただ見守ってあげましょう。
そしてこのような発作が起きた時には動物病院やかかりつけの獣医さんに連絡をして、まずは診察や治療が必要か聞いてみます。その指示に従って行動するようにしましょう。
犬の病気のサイン?病院に行くべき?こちらの記事もご覧ください。
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さて、いざ愛犬を動物病院に連れて行くとなった時に飼い主さんは、慌てずに落ち着いた対応が必要になります。続いてその心得をご紹介しましょう。
震える犬「愛犬を守るための3つの心得」
犬が震えがなかなか治らなかったり、別の症状も併発するような場合には、病気を疑ってただちに動物病院へと連れて行かなくてはなりません。
その際の診察がスムーズに受けられるためにも、飼い主としてどのように対応したら良いでしょうか?
心得①犬が震える状況をよく把握する
動物病院に連れていった時にまず大切なのは、獣医さんにできるだけ状況を詳しく伝えることです。そのためには、どんな時に、何をしている時に、どのような様子で震えたのかをよく観察して、正確に伝えるようにしましょう。
詳細を正確に伝えることで、より的確で迅速な診断に繋がります。愛犬が震え出した時に、動揺したりパニックにならずに、落ち着いて観察するように心がけましょう。
獣医さんにちゃんと状況を伝えなきゃいけないもんね。
心得②震える犬の様子を動画で撮影する
愛犬がどのような状況で震えたのかを獣医さんに伝えるには、動画を撮影して見てもらうのが一番わかりやすい方法です。場合によっては、急いで動物病院に連れていったものの、到着したころには震えが止まっていたということも考えられます。
そのような場合のためにも、愛犬が震え始めたらスマホなどで撮影しておいて、獣医さんに見せるとよいでしょう。
確かに口頭で説明するより、動画の方が伝えやすいかもね。
心得③どんな時に愛犬が震えるのか日頃から観察する
これまで紹介してきたように、愛犬が震える理由はいくつかありました。一時的な震えであれば、その時はあまり気にしなくても良いかもしれません。しかしそれが続けて頻繁に起こるようであれば、獣医の診察が必要な場合もあります。
そのようないざという時のためにも、いつもどんな時に愛犬が震えるのか、その場所や時間帯、何をしている時に震えだす、などの詳細を記録しておくようにしましょう。
日頃からのコミュニケーションと記録が、いざという時に役立つってことだね!
私たちも今日からマシュ日誌をつけてみる?
愛犬が震えた時に、慌てずに的確な対処をしてあげられるように、日頃から観察して記録をつけておくといざという時に役立ちますね!
まとめ
犬が震える場合には、まず病気かどうかの判断が必要になります。
- 寒さのせい
- 恐怖やストレスによる緊張状態
- 老化のため
- 注意を引くための演技
- ホワイトシェイカードッグ症候群
- 病気や怪我で痛みを感じた時
- 中毒性のある食品を食べた
- てんかんの発作
病気が原因で震える場合には、動物病院での診察が必要です。その場合には震えた時の状況などを良く観察し、可能であればスマホで撮影するなどをして、できるだけ詳しく獣医に伝えることで、より的確な診察へと繋がります。
いざという時に慌てずに、落ち着いて対処できるようにこの記事が役立つと幸いです。
皆さんと愛犬の健康的で明るい毎日を応援しています。最後までお読みいただき、ありがとうございました。