皆さんの愛犬がもしもチョコを食べてしまったら、どう対処しますか?
チョコレートは犬に与えてはいけない、と聞いたことがある方は結構いるのではないでしょうか?聞いたことはあるものの、実際にチョコレートを食べてしまったらどう対処したらよいのか迷ってしまいそうです。万が一の事態が起きてしまった時に慌てないためにも、正しい知識を確認し、備えて置いた方がよさそうですね。
それでは愛犬の安全のために、しっかりと確認していきましょう。
愛犬がチョコを食べたら「まず病院に行く!」
日頃、愛犬が人間の食べ物を間違って食べたりしないように、気をつけているという飼い主さんはたくさんいると思います。しかし誰しもついついウッカリしてしまったりなどで、間違ってチョコレートを放置してしまうこともあるかもしれません。
どんなに注意していても、防ぐことができない事故というのは存在するのです。
それでは万が一、愛犬がチョコレートを食べてしまった時には、どう対処したらよいのでしょうか。
まず病院に連れて行きましょう!
食べた量によりますし個体差もありますが、犬がチョコレートを食べると重篤な症状が出る場合があります。従って愛犬がチョコレートを食べてしまった際には、直ちに病院に連れて行きましょう。
やっぱり病院にはすぐに連れて行った方がいいんだね!
そして病院に連れて行く際には、可能であれば以下の3つのことを確認しておきましょう。
- いつ頃、どれくらいの量を食べたか
- チョコの商品名(パッケージがあれば持参する)
- 吐しゃ物(吐いた場合)
もしこれらが確認できた場合には、病院で獣医にその旨を伝えましょう。そうすることで病院での対処や治療がスムーズになります。
確かに獣医さんも詳細がわかった方が対処しやすいよね。
でもチョコを食べてる瞬間を見逃しちゃったらどうしたらいいの?
もしも愛犬がこっそりチョコレートを食べていたら、そのあと愛犬が苦しんでいても何が原因なのかわかりませんね。しかし、どのような症状がでるのかを知っておけば、その症状から「チョコを食べたのかも?!」と予想できることがあるかもしれません。
それでは犬がチョコレートを食べてしまった時に、どのような症状が出るのか確認しましょう。
犬がチョコを食べたら「こんな症状がでます」
犬がチョコレートを食べてしまった時に出る主な症状は、こちらです。
- 下痢
- 嘔吐
- 興奮する
- 尿失禁
- 痙攣
- パンティング
- 心臓のリズム障害
- 麻痺
- 昏睡
下痢や嘔吐だけではなく、痙攣や麻痺、尿失禁など様々が症状がでるんですね。この症状の一覧を見ただけでも、チョコレートが犬にとって危険な食べ物だということがよくわかります。
ぁあ、これは苦しそうね、、
かわいそうだなぁ、、ところでパンティングって何?
パンティングとは、苦しそうにハアハアする呼吸のことです。
https://www.youtube.com/watch?v=ei-q6KflfVY
こちらの動画のように、見るからに苦しそうな状態で舌を出し、ハアハアと呼吸をするのです。愛犬がもしも嘔吐や下痢をしたり、苦しそうに呼吸をしていたりなど、上記の症状に当てはまるようであれば「チョコを食べたかも」と疑っても良いでしょう。
念の為、愛犬が食べたであろうチョコの残骸やパッケージが落ちていないか周囲を確認してみてください。いずれにしても、直ちに病院に連れて行くことが重要です。
チョコは犬に食べさせちゃダメって聞いてはいたけど、具体的にはチョコの何が有害なんだろうね?
甘くて美味しいチョコレートですが、犬にはとても危険な成分が含まれているのです。
犬がチョコを食べてはいけない原因成分「テオブロミン」
テオブロミンはカフェインと似た物質であり、大脳や呼吸器、心臓、筋肉に対して強い興奮作用を持っています。
犬はテオブロミンの分解と排泄にとても時間がかかるため、テオブロミンの量が体の許容量を超え易く、人間と比べて中毒症状を起こしやすくなっています。
引用先:あいむ動物病院HP
デオブロミンか、、聞いたことないけど、怖いねぇ。。
そんなに怖い成分なのに、人間は食べても平気ってことよね?
チョコレートに含まれるテオブロミンという成分が、犬にチョコレートを与えてはいけないという最大の原因です。デオブロミンはカフェインに似た成分で、人間も犬もデオブロミンを肝臓で分解します。
しかし犬の場合はその分解するスピードが著しく遅く、人間のおよそ3倍もかかるため、症状が重症化するのです。そのデオブロミンが犬の体に与える影響は中枢神経や循環器にまで及び、チョコレートを食べてから早ければ数時間以内で現れます。
少しの量でも危険なのかしら、、?
それでは、実際に犬がどれぐらいのチョコレートを食べたら危険なのか、確認していきましょう。
犬はどれくらいチョコを食べたら危険?考えられる「致死量」
犬の体重1kgに対し、テオブロミンおよそ100mgが致死量と言われています。体重が3キロの犬であれば、約300mgの量のテオブロミンを摂取すると命に関わるということになります。
命に関わるって聞いただけで心臓がバクバクしちゃう。。
実際チョコにはどれぐらいのテオ、、テオナントカが含まれてるの?
もし誤食したものがチョコレートやココアであれば、それら1グラムに含まれているテオブロミンの概算値は下記の通りです。
・製菓用チョコレート :15 ミリグラム前後
・ココアパウダー :5〜20ミリグラム
・ダークチョコレート :5 ミリグラム前後
・ミルクチョコレート :2 ミリグラム前後
・ホワイトチョコレート:~0.05 ミリグラム引用先:あいむ動物病院HP
テオブロミンとは、チョコレートに含まれる苦味成分のことです。ですので、ダークチョコレートなどのカカオ成分が多いチョコレートになると、含有量も必然的に多くなります。
例えば、板チョコは1枚およそ50〜60mgですので、ダークチョコレートの場合250〜300mgのテオブロミンが含まれています。もしも体重3キロほどの小型犬が、ダークチョコレートの板チョコを1枚食べてしまったとしたら、命に関わる危険性があるという事です。
致死量に満たない量のチョコレートしか食べていないからといって、安心できるわけではありません。下痢や嘔吐、痙攣などの症状がでる危険性がありますので、必ず病院に連れて行った方が良いと言えます。
うちのマシュは絶対にチョコを食べないように、しっかり気をつけてあげなきゃだね。
そうね、お菓子は戸棚の高い所にしまっておくようにしなきゃだね。
犬が万が一チョコレートを食べてしまった時の対処法や、どんな症状が出るかなどを把握していくことはとても大事です。しかしそれを未然に防ぐためには、私たちには何ができるのでしょうか?
「犬のチョコ誤食」予防するためにできる3つのこと
- 犬の近くにチョコを置かない
- 留守中はケージなどに入っていてもらう
- 家族みんなでその危険性を共有する
もう既にこれらについて、日頃から気をつけているという方はたくさんいるかと思います。しかし、「うっかり」を防ぐためにも、ここでもう一度おさらいしておきましょう。
犬の近くにチョコを置かない
これは基本中の基本ですが、大事なことです。既に気をつけている飼い主さんもたくさんいるとは思いますが、「うっかり」というのはどうしても起きてしまいがちです。
そのようなことがないように、家族全員で日頃から気をつけていれば、かなりの確率で「犬のチョコ誤食」という事故を防ぐことができるでしょう。しっかりと蓋が閉められる容器に入れて置いたり、戸棚の高い所にしまうなど、工夫次第ではいろんな方法がありますね。
愛犬の目の届かない所に隠して置いてあげるのも、愛情のひとつの形なんですね。
犬がチョコを食べないよう、留守中はケージに入ってもらう
愛犬がもし、いたずらっ子なワンちゃんの場合は、特に注意が必要です。飼い主の留守中は人間の目がないため、愛犬たちも羽を伸ばして、度を超えたいたずらをしてしまうかもしれません。
そんな時に、美味しそうな匂いのするチョコレートを発見してしまったらどうなるでしょうか。ほとんどの犬は、きっと見つけたチョコレートを食べてしまいますよね。
そんな自体に陥らないためにも、チョコをちゃんとしまっておくのと同時に、愛犬にはケージに入っていてもらうようにしましょう。
犬がチョコを食べた時の危険性を、家族みんなで共有する
「犬にチョコは食べさせちゃダメ」ということを知ってるだけではなく、具体的になぜいけないのか、どんな危険があるのか、というところまで認識しておく必要があります。家族の中に、「ちょっとならいいんじゃない?」というような、曖昧な認識の方がいたとしたら、防げる事故まで防げなくなってしまうかもしれませんね。
犬は人間が何か食べていると、それに興味を持って「ちょーだい!」と食べたがるものです。その可愛さに、ついつい与えたくなってしまう気持ちになるかもしれません。しかしチョコレートの危険性をしっかりと認識して、時には心を鬼にすることも必要なのです。
愛犬の健康と安全を守るために、こんな時も病院に連れて行ってあげましょう。
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愛犬に人間の食べ物を与えても良いのでしょうか?
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まとめ
それでは愛犬が万が一、チョコレートを食べてしまった時の対処法をまとめてみましょう。
まず病院に連れて行く!
チョコレートを食べた量などに関わらず、早めに病院に連れて行きましょう。その症状は、下痢や嘔吐、パンティング、痙攣など、様々です。症状が出るまでに数時間かかる場合もありますし、個体差があるため重篤な症状が出てしまうことも考えられます。
- いつ頃、どれくらいの量を食べたか
- チョコの商品名(パッケージがあれば持参する)
- 吐しゃ物(吐いた場合)
また病院に行く際には、可能であれば食べた量やそのチョコレートの銘柄、吐いた場合にはその吐しゃ物を持参するなどしましょう。できるかぎり獣医さんに詳しい状況を伝えることで、より確実な診断や対処をする助けになります。
何よりも大切なのは、間違って食べてしまう状況を作らないということです。愛犬の健康のためにも、日頃から注意してあげることが大事なのですね。
皆さんと愛犬が健康で安全に暮らせるよう応援しています。最後までお読みいただきありがとうございました。