犬に鰹節を与えたらどうなるの？良い点や注意点は有るの？

犬を飼われている方で、鰹節を与えて良いものか、迷った事が有りませんか？一般的に、人間の食べ物をペットに与える時は、注意が必要とされていますよね。鰹節を犬に与えて大丈夫かどうか、確認すべきでしょうか。

もし確認せずに、犬に鰹節を与えて、アレルギーで下痢になったり、食中毒で苦しんだりしたら、大変ですよね。

ここでは、犬に鰹節を与えたらどうなるかと言う疑問について、鰹節の良い点や注意点等を交え、詳しく解説しています。では、早速確認してみましょう。

犬に鰹節を与えたらどうなるの？

引用先：twitter

結論から言いますと、過剰な量でなければ、犬に鰹節を与えても問題は有りません。

日本では、市販のドッグフードが無かった昔から、犬に残飯を食べさせていました。その残飯の中には、魚肉や魚の出汁がよく入っていた為、犬は昔から鰹節の味に慣れ親しんでいたと考えられています。

鰹節は栄養が豊富なので、犬の健康に良い食材です。鰹節には、ミネラルや必須脂肪酸（DHA、EPA）が豊富に含まれている為、市販のドッグフードや、犬のおやつの材料にも使われています。

それではここで、鰹節の良い点について、詳しく解説致しましょう。

鰹節の良い点

健康に良い栄養素が豊富

引用先：（株）伏高

鰹節の主な栄養素

成分名				値	単位
たんぱく質				77	g
脂質				2.9	g
無 機 質 ｜ ミ ネ ラ ル	ナトリウム			130	mg
	カリウム			940	mg
	カルシウム			28	mg
	マグネシウム			70	mg
	リン			790	mg
	鉄			5.5	mg
ビ タ ミ ン	D			6.0	μg
	E			1.8	mg
	B1			0.55	mg
	B2			0.35	mg
コレステロール				180	mg

引用先：文部科学省）食品成分データベース

鰹節は、製造工程でたんぱく質が圧縮され、とても高たんぱく・低脂質の食品です。鰹節の栄養素には、犬の体に良い成分が豊富に含まれており、中でも特に注目したい成分は、”ミネラル”と”たんぱく質”です。

ミネラルの内、ナトリウム・カリウム・マグネシウムは、血圧の調整や自立神経を安定させる働きが有ります。またカルシウムは、吸収が促進されるビタミンDの助けも有って、骨の生育や、骨粗鬆症の予防にもなります。

たんぱく質は、犬の筋肉や血液、皮膚や被毛などを作る重要な栄養素で、免疫細胞を作る源でもあります。大切な愛犬の健康を保つには、欠かせない栄養素です。

また、脂質も少ない（100g中2.9g）事も、鰹節の良い点です。

DHAやEPAで血液がサラサラ

鰹節には、体内では作られない必須脂肪酸がふんだんに含まれています。

「DHA（ドコサヘキサエン酸）」と「EPA（エイコサペンタエン酸）」とは、必須脂肪酸のひとつで、特にかつお等の青魚に多く含まれています。鰹節は、クロマグロに較べて、DHAとEPAが4倍程度多く含まれております。

DHAは、脳を活性化する働きがあり、子犬の脳の発達や老犬のボケ防止に役立ちます。またEPAは、血管の流れをよくする働きがあるので、血管年齢を若く保ち、血管が係わる病気から守ります。

EPAとDHAの含有量（100gあたり）

↓食品	EPA	DHA
クロマグロ	27ｍｇ	120ｍｇ
鰹節	99mg	560mg

引用先：全国鰹節工業協会の日本食品標準成分表

食欲増進効果が有る

犬は味覚よりも嗅覚が優れています。実は鰹節は、犬にとって、美味しい香りがすると感じられる食品なのです。この為、病気等で食欲が落ちた時や、いつもの餌が飽きた時に鰹節を餌に混ぜてやると、喜んで餌を食べます。

つまり、鰹節は愛犬の食欲増進効果が有る、とっておきの食品なのです。では、犬は本当に美味いと感じているか、次の動画を見てみましょう。

鰹節の注意点とその対処

こんなに良い鰹節ですが、犬に鰹節を与える時は注意頂きたい事が有ります。それでは、その注意点と、対処方法について解説します。

アレルギー

犬に鰹節を与え過ぎると、魚アレルギーの症状が出る事が有ります。アレルギーの症状として、下痢や嘔吐をしたり、発疹が出て体を痒がったりします。

この対処方法ですが、鰹節の与える量を少なくする事と、魚アレルギーのある犬には、与えない様（又は獣医に相談）する事です。

尿管結石

尿管結石とは、犬の尿管や膀胱等に石ができる病気です。犬に鰹節を与え過ぎた場合、鰹節のリンとマグネシウムが過剰になり、尿道から排出されずに溜まり、石が出来やすく成ります。

尿管結石の対処法は、前述のアレルギーの対処方法と同じです。

食性が変わる

愛犬に鰹節ばかり毎日食べさせていると、食性（好み）が変わって、いつも食べていたドッグフードを食べなくなる事があります。或いは、鰹節を混ぜないとドッグフードを食べない場合も有ります。

こんな時は、鰹節を与える頻度を週2，3回程度にして見ましょう。

口コミでも、鰹節を入れないと餌を食べなくなる様ですね。

鰹節をご飯にかけないと食べない老犬。 pic.twitter.com/sBoayU0QNh

— 高橋（ますだ） (@K1995_0822) May 7, 2014

引用先：twitter

犬の鰹節の与え方

犬の鰹節の与え方について、見てみましょう。特に難しい事は有りません。最も重要な事は、鰹節を与え過ぎない事です。

鰹節を与え過ぎない

鰹節は、毎日必ず与えなければいけない食品ではありません。いつもの餌に少し加えるとか、おやつとして与える方が、良いでしょう。下表を参考に、週2，3回程度与える程度で十分です。くれぐれも、与え過ぎない様に注意しましょう。

犬に鰹節を与える量の目安

犬の体重	鰹節を与える量
3kg未満	5g以下
3kg以上5kg未満	10g以下
5kg以上10kg未満	15g以下
10kg以上20kg未満	25g以下
20kg以上	45g以下

引用先：（株）金虎

餌に混ぜて与える

餌に鰹節をそのまま振りかけると、犬は美味しい鰹節だけ先に食べてしまい、餌を残してしまう事が有ります。そこで、餌にしっかり混ぜてやり、餌と一緒に鰹節が採れる様にして下さい。

鰹節の出汁を与える

引用先：（株）にんべん

愛犬にドッグフードのドライタイプを与えている場合、鰹節をそのまま混ぜても、まんべんなく混ぜる合せる事は難しいでしょう。そこで、鰹節をすり鉢で粉状にすると、うまく混ぜ合わせられますが、これはちょっと面倒ですよね。

そんな時、鰹節の出汁を使うと、うまく混ぜ合せる事が出来ます。

人間用の鰹節を与えて良い

犬用（又は犬猫用）の鰹節が有るのをご存じでしょうか？人間用の鰹節は、一般的に塩分が多い為、塩分を減らした犬用の鰹節が有ります。犬は、人間より塩分を少なくしないと、心臓負担等の問題となる為です。

しかし、実は鰹節を与え過ぎなければ、人間用の鰹節を与えても問題はありません。鰹節を余程多く（適量の10倍以上）与えない限り、塩分の問題は起こりません。更に人間用の鰹節は犬用に較べ、品質が良く、原材料に良い物が使われております。

つまり犬には、人間用の鰹節を与えても良いですし、塩分が心配ならば、犬用の減塩タイプの鰹節を与えれば良いと言う事です。

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鰹節にまつわる豆知識

鰹節は2種類ある

鰹節には、カビ付けを行なっていない「荒節」と、カビ付けされた「枯節」の2種類が有ります。どちらを選ぶかは、味の好みで選んだら良いでしょう。

引用先：（株）マルトモ

犬は魚を食べても良いの？

そもそも、かつおを含めた魚全般について、犬は食べても良いのでしょうか？次の記事で確認してみましょう。

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まとめ

鰹節のメリットは、愛犬の健康維持に貢献し、餌を食べなくなった愛犬の食欲増進効果が期待できる事です。但し、魚アレルギーの犬には与えないか獣医に相談する様にし、それ以外の犬は、鰹節を与え過ぎない様に注意して下さい。

犬の鰹節の与え方について、4つ解説しました。どれも特に難しい事は無いと思います。嬉しい事に、人間用の鰹節を与えても良いのです。可愛いワンちゃんと一緒にお食事ができたら、とても幸せではないでしょうか。

この記事を読まれた方の愛犬が、いつまでも元気で過ごされる様に願っております。
最後までお読み頂き、誠に有難う御座いました。