愛犬家のみなさんは、おそらく一度は「うちのわんこと同じ食べ物を食べて、おいしさを分かち合いたい!」と思ったことがあるのではないでしょうか?愛犬は大事な家族の一員ですから、幸せを共有したいと思うのも自然な気持ちですよね。
しかし、人間の食べ物は犬に与えてはいけないという話も聞いたことがあるような気がします。実際のところはどうなのでしょうか。
そこで今回は、和のスイーツ代表の「小豆」について調べてみました。では早速その真実を確認していきましょう。
「小豆」はウチの愛犬に食べさせてもいいですか?
人間の食べ物を与えちゃダメなんじゃなかった?
でも美味しい食べ物を愛犬と共有できたら嬉しいよね。。ダメ?
確かに人間の食べ物は与えてはいけないと聞いたことがあるような気がしますね。しかし結論から言うと、「小豆を犬に与えても大丈夫!」です。
与える時にいくつかのポイントさえ押さえれば、愛犬も安心して食べることができます。それではまず、そのポイントを確認してみましょう。
愛犬に小豆を与える時の「3大ルール」
愛犬に小豆を与えること自体は問題ありません。しかし、あげ方にコツがありますのでポイントを抑えて安全に食べさせましょう。
愛犬用「小豆」ポイント①よく火を通すこと。
まずひ1つ目のポイントは生では与えず、「しっかりと火を通す」ということです。
一般的に豆類はとても食物繊維が多く、しっかりと火を通さないままだと固くて消化が悪い食材です。愛犬に食べさせる際には、よく茹でたものを与えましょう。
目安としては、指で簡単に潰せるくらいの柔らかさになるまで茹でると安心です。
消化に悪いものを食べるとお腹が痛くなるもんね。
わんちゃんも一緒なのね。
愛犬用「小豆」ポイント②小豆の皮は取り除くか細かく刻む。
2つ目のポイントは、極力「小豆の皮を取り除く、または細かく刻む」ということです。
小豆の皮は愛犬にとって消化のしにくいものですので、そのまま与えてしまうと消化不良の原因になりかねません。皮を取り除いて与えるか、皮のまま与える場合は、細かく刻むなどの工夫をして食べさせましょう。
私はつぶあん派だけど、わんちゃんは小豆の皮がダメなのね。
僕も小豆の皮は苦手なんだよね〜。わんこと一緒!
愛犬用「小豆」ポイント③なるべく砂糖を入れないこと。
3つ目のポイントは、「なるべく砂糖を入れない」ということです。
普段私たちが食べている、いわゆる「あんこ」には大量の砂糖が入っています。そのあんこをそのまま愛犬に与えてしまうと、糖分が多すぎるため糖尿病や肥満のリスクが大幅に高まります。
愛犬用の小豆は砂糖を入れずに作り、甘みを加えたい時にはドライフルーツやはちみつなどを少量だけ入れるようにしましょう。
甘くないあんこか、、僕は甘いのがいいなぁ。
私も甘い方がいいけど、わんちゃんのためにも自分のダイエットにも、甘さ控えめあんこはいいアイデアだわ!
あきこさんポジティブ〜!確かにダイエット中なら、甘さ控えめの方がいいですもんね!ところで、小豆にはどちらかといえばヘルシーなイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。
小豆にはどんな栄養素が含まれているのか、確認してみましょう。
小豆ってどんな食材? 代表的な栄養素とその効果
小豆の主な栄養素は以下になります。愛犬の健康にはどのように関わってくるのでしょうか。
小豆の主な栄養素 |
タンパク質 |
食物繊維 |
ポリフェノール |
ビタミンB群 |
サポニン |
- タンパク質
タンパク質は犬にとって、筋肉や血液、皮膚や毛並みに大きく関わる大切な栄養素のひとつです。小豆に含まれるタンパク質の割合は全体のおよそ20%にもなり、高タンパク質な食材であることがわかります。
- 食物繊維
小豆には食物繊維も豊富に含まれています。しかし前出でもあるように、犬が食物繊維を取りすぎると消化不良や下痢、嘔吐の原因になりかねません。
- ポリフェノール
抗酸化作用が期待されるポリフェノールですが、小豆にも豊富に含まれており、犬にもその効果が期待できるようです。老化防止や、歯周病の原因となる細菌の成長抑制効果があるとのことです。
- ビタミンB群
ビタミンB群は疲労回復や消化促進、脂肪の代謝に関わる必要な栄養素のひとつです。不足すると発育不全や食欲不振などの原因にもなり得ますのでしっかりと摂取したい栄養素です。
- サポニン
小豆にはサポニンも含まれており、抗炎症作用や活性酸素の除去という効果が期待されます。少量の摂取であればそれらの効果が期待できますが、与えすぎると犬の腸にダメージを与える可能性もありますので注意しましょう。
栄養素の面から見ても、小豆は人間にとってはとても健康的な食材ですが、愛犬にとっては与え方や量には注意しなければならない食材のようです。愛犬に小豆を与える際には、飼い主さんの義務としてしっかりと調理法や分量を管理したいですね。
小豆は犬にとっても健康的な食材だけど、与える量には気をつけなきゃいけないんだね。
そうね。ところで犬の健康のために必要な栄養素って何があるのかしら。
愛犬の健康を守るためには、毎日の食事の量や必要な栄養素を与えることがとても重要です。せっかくですので改めて、犬にとっての必須栄養素を確認しておきましょう。
覚えておこう! 愛犬に必要な「6大栄養素」
愛犬にとっての「必須6大栄養素」は、以下になります。
- タンパク質
- 脂肪
- 炭水化物
- ビタミン
- ミネラル
- 水分
それでは、それぞれの栄養素が愛犬にとって必要な理由を見ていきましょう。
身体を作る「タンパク質」
タンパク質は小豆にも豊富に含まれる栄養素のひとつでしたね。主な働きとしては、皮膚や爪、毛並み、筋肉や骨などの身体を作るために必要な栄養素です。
タンパク質が不足すると発育が遅れたり、体重が減ったり、生殖機能が低下するという影響が考えられます。逆に取りすぎると腎臓に負担がかかり、腎臓の劣化や腎不全のリスクを高める可能性がありますので、日頃の食事で与えるタンパク質の量を調整しましょう。
タンパク質は毛並みにも関係があるのかぁ。
筋肉や骨にも関係してるんだね、僕もしっかりタンパク質を取るようにしよう!
健康維持に必要だった!「脂肪」
脂肪と聞くとあまり健康的なイメージがありませんが、実は健康維持のためにもとても大事な栄養素のひとつなんです。主な働きとしては熱を作り出して体温を保つことや、皮膚や毛並みを美しく保つ働きがあります。
脂肪の摂取が不足すると繁殖機能が抑制されたり、皮膚や毛並みにつやがなくなって皮膚炎になるリスクが高まります。逆に高脂肪の食品を与えすぎると、急性膵臓炎の発症の危険性が高まります。
脂肪って健康を保つのには大事な役目があったのね。
不健康なイメージがあったけど、ある程度の脂肪は取らなきゃいけないんだね!
エネルギーの元「炭水化物」
炭水化物は即効性のエネルギー源ですので、不足するとエネルギー不足になり疲れやすくなります。逆に過剰摂取すると肥満を招き、あらゆる病気の原因となることが考えられます。
炭水化物もあまり取らないように気をつけていたけど、やっぱり健康には必要なんだね。
取りすぎは禁物ってとこは他の栄養素とも共通してるわね。
体調を整える「ビタミン」
犬に必要なビタミンは14種類とされています。
水溶性ビタミン ビタミンB1、B2、B6、B12、パントテン酸、ナイアシン、葉酸、ビオチン、コリン、ビタミンC 脂溶性ビタミン ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK
ビタミン類はエネルギー源にはなりませんが、体調を整えるのに必要な栄養素のひとつです。主なビタミンの主な働きは以下となります。
- ビタミンA 視覚を維持する
- ビタミンB群 代謝を整える、生育を正常に保つ
- ビタミンD ミネラルの吸収や利用を整える
人間と同様、ビタミンは愛犬にも必要な栄養素です。しかしビタミンも過剰摂取をすることで、食欲不振や体重現象、嘔吐の原因になる可能性がありますので、与えすぎには注意しましょう。
ビタミンはヘルシーなイメージがあるわね。
でも与えすぎは厳禁!
身体の働きを助ける「ミネラル」
ミネラルもビタミンと同様、体調を整えるのに必要な栄養素のひとつで、犬に必要なミネラルは11〜12種類と言われています。
主な働きとしては、骨や筋肉の働きを助けたり、一般的な細胞の働きや体液バランスを調整するなどがあります。
健康でいるためには、いろんな種類の栄養素のバランスが大事なのね。
何事もバランスが大事なんだね〜。
命の源「水分」
水分は言うまでもなく、私たち人間も含めた全ての動物にとってとても重要な要素のひとつですね。水分不足で脱水状態になると、消化器系や呼吸器系など、身体のあらゆる機能へ大きなダメージを与えてしまいます。
一般的に犬が必要とする水分量は、体重1kgに対して130mgと言われています。すなわち、体重5kgのわんちゃんの場合は、1日に650mgの水が必要ということになります。
愛犬がいつでも新鮮な水を飲める環境を整えておくのは、飼い主の義務と言っても過言ではないでしょう。
いつでも十分な水が飲める環境を作ってあげなきゃだね!
愛犬のために、こんなウォーターサーバーを用意してあげるのもいいかもしれませんね。
ゴン太クラブ アクアサーバー 犬用 青空ver 2,490円
プレアクア ドッグウォーターファウンテン M(1コ入) 3,218円
愛犬に必要な基本的な栄養素がわかりました。それらをしっかりと補えるようなドッグフードなどを与えた上で、小豆を「ちょい足し」したり「おやつ」として与えたりすると良さそうですね。
ところで、小豆を愛犬に与えることで考えられるデメリットや注意点などはないのでしょうか?
小豆を与えることで起こりうる「3大リスク」
意外と多い「アレルギー」
まず注意しなければならないのは「アレルギー」です。小豆に限らず食物アレルギーをもつ犬は少なくありません。
アレルギー症状としては嘔吐や下痢、皮膚への炎症などが考えられます。小豆を初めて食べさせる際には、少量ずつ与えて様子を見ましょう。
わんちゃんにもアレルギーがあるのね。
飼い主の僕たちがしっかりと注意してあげなきゃだね!
与えすぎによる「消化不良」
そして気をつけるべきは、「与える量」です。いくら小豆が栄養価の高い食材とはいえ、やはり犬は人間に比べると消化があまり得意ではないのです。消化不良を起こすと、下痢や嘔吐の原因になってしまいます。
いつもの食べ物に「ちょい足し」したり、おやつとして与えるなどの工夫をして、量を調整しながら与えるようにしましょう。
たとえ愛犬が欲しがったとしても、食べさせすぎちゃいけないのね。
時には心を鬼にしてノーと言わなきゃいけないね。
砂糖の取りすぎによる「肥満」
私たちが普段食べている「あんこ」には大量の砂糖が含まれています。その「砂糖入りのあんこ」をそのまま愛犬に食べさせることは肥満に繋がります。人間同様、肥満は犬の健康にも大きな影響を与えることは想像できますね。
肥満は様々な疾患の引き金になります。そのいくつかを表示します。
疾患 解説 運動器疾患 重い体重を支えなければなりません。背骨、関節などに負担がかかって傷みます。
適正体重と実際の体重の差が大きいほど、運動器疾患の発生率は高まります。呼吸困難 過剰な肉体には過剰な組織があります。
それだけ酸素要求量が増加します。
特に運動時などに呼吸困難に陥ることがあります。心臓血管系疾患 肥満犬は程度の差はあれ高血圧気味となります。
高血圧は心臓・腎臓に負担をかけます。
残念なことに、人間と暮らす犬の20〜40%のが肥満だという調査報告があります。理由は様々ですが、食事の与え方や運動不足などが大きく関わっているようです。
このことからも、やはり小豆を与える際には極力砂糖を入れずに調理したものを、少量ずつ食べさせてあげる方法が肥満予防にもなり、すなわち愛犬の健康を維持することにも繋がります。
愛犬にはいつまでも健康で幸せに暮らして欲しいよね。
わんちゃん用に小豆を調理するにはどんなレシピがベストなのかなあ。
それでは、愛犬も飼い主さんも一緒に楽しめるようなレシピを紹介しましょう!
愛犬と一緒に楽しめる! おすすめ「小豆」3つのレシピ!
圧力鍋で時短!愛犬用「茹で小豆」
まずは基本の茹で小豆をご紹介します。
- 小豆 カップ1杯
- 水 200cc
〈作り方〉
(下準備)軽く洗った小豆を下茹でします。沸騰してから2〜3分ほど茹で、ざるにあげましょう。
- 圧力鍋に分量通りの小豆と水を入れて、圧力がかかったら弱火にして更に10分茹でる。
- 自然減圧し、蒸気が抜けたらフタを開けて、小豆が箸で簡単に潰せるか確認する。
- しっかりと火が通ったらできあがり。
小豆って普通に茹でると結構時間がかかるから、圧力鍋を使うのはいいアイデアね!
ホクホクに茹で上がった小豆を、いつものご飯に混ぜてあげたり、ご褒美のおやつとして食べさせてあげると、わんちゃんもきっと喜びますね!
愛犬用「水まんじゅう」
では続いて、茹で小豆を使ったアレンジレシピを紹介します。
- 茹で小豆 10g
- 本葛粉 10g
- 水 100cc
- ※はちみつ(お好みで)小さじ1/2杯
〈作り方〉
- 茹で小豆を包丁で刻んで、できるだけ皮を細かくしておく。※はちみつを加える場合は、このタイミングでよく混ぜておく。
- 刻んだ茹で小豆を4等分にし、あんこ玉を4つ作る。
- 本葛粉と水を鍋に入れて、火にかける前に良く混ぜて溶かす。
- しっかりと溶けたら火をつけゆっくりと混ぜながら熱し、とろみが出たら火を止める。
- あんこ玉をラップの上に乗せ、熱々の本葛粉をかけてあんこ玉を覆うようにしラップで包む。
- 冷蔵庫で良く冷やしたらできあがり。
水まんじゅうかぁ、美味しそう!
水まんじゅうの作り方って意外と簡単なんですね!これなら飼い主さんも愛犬と一緒に食べることができるので、おいしい時間を共有して更に絆が深まりそうです。
愛犬用「茹で小豆の簡単ワッフル」
和風スイーツのお次は、洋風スイーツ「簡単ワッフル」をご紹介します。
- 茹で小豆 80g
- さつまいも 120g
- 小麦粉 100g
- ベーキングパウダー 小さじ1杯
- 卵 1個
- はちみつ 大さじ1杯
〈作り方〉
- 茹で小豆は細かく刻んで食べやすくしておく。
- さつまいもは皮をむいて茹で、マッシャーで潰しペースト状にしておく。
- 卵とはちみつを良く混ぜ合わせ、小麦粉とベーキングパウダーを入れてさらに良く混ぜ合わせる。
- ワッフルメーカーなどで生地を焼き、粗熱が取れたら茹で小豆とさつまいもペーストをトッピングしてできあがり。
ワッフルなんてちょっとオシャレじゃない。
ちょっとおしゃれなワッフル、トッピングを工夫すればバリエーションも広がりそうですね。愛犬と一緒にティータイムを楽しんじゃいましょう!
電子レンジでワッフルが簡単に作れちゃう、こんな便利グッズもありますよ!
簡単レンジで!ワッフル風 108円
まとめ
いかがでしたでしょうか、愛犬と一緒に和のスイーツ代表「小豆」を食べる際のポイントや注意点についてご紹介してきました。ポイントをまとめると以下となります。
- 必ず火を通して柔らかくする
- 皮は取り除くか、細かく刻む
- 砂糖はなるべく入れない、入れるならはちみつやドライフルーツが良い
これらの注意点を守れば、愛犬に小豆を食べさせても大丈夫でした。ただし、犬は人間と比べて消化機能が弱かったり、必須栄養素が人間とは内容が違うため、大量に与えることは控えましょう。
いつものご飯に少量混ぜてあげたり、おやつとして与えるのがベストです。大事な家族の一員である愛犬のために、食事のバランスをしっかりと管理してあげて、いつまでも元気でいてほしいですね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。