フサフサとした長い毛に覆われた小柄のボディに、大きな耳がとても魅力的なワンちゃんですよね。かの有名なフランス王妃マリー・アントワネットもパピヨンを愛していたんだとか、、、
そんなパピヨンの飼い主さんから、こんな声を聞くことがあります。「あれ…. ウチの子 成長が止まってない?」「ウチの子 どこまで大きくなるんだろう?」 飼い主さんにとっては、愛犬の成長が急に止まったら心配ですよね。 逆に予想以上にサイズが大きくなったらビックリしてしまいますよね。
しかしパピヨンの成長に関する正しい知識を持っていたら無用な不安は減らすことができますよね。
そこで、この記事ではパピヨンの成長について幅広く調べてみました
この記事がパピヨンを飼われている方、パピヨンの飼育を検討している方の役に立てばいいなと考えています。
正しい知識を持って幸せなパピヨンライフを送っていきましょう!
ウチのコ、どこまで?いつまで?大きくなる?
平均的なパピヨンの大きさの目安はこれぐらいです!
- 生後9~12ヶ月ほどで成犬になる
- 体高約20~28cm 体重3~4.5kgほど
だいたいのパピヨンは生後9~12ヶ月ほどで、体高約20~28cm 体重3~4.5kgほどの成犬になっていきます。
しかしその成長には個体差があるので、一概に「これより大きくならない!」などとは言えません。ですが、成犬になったときのサイズには親犬の遺伝的な要素が大きく関わってくるので、親犬のサイズを知っていればある程度予想できるものとなります。
目安があると成長時のイメージがつきやすいね!
うん!
ある程度成長の目安がわかったところで、次はパピヨンの成長過程についてみていきましょう!
パピヨンの成長過程とその注意点
可愛さの無双!? 出生~生後3ヶ月
生まれたてのパピヨンは体重100~150gほどで、サイズも文庫本に満たないぐらいとっても小さいんです。
そこから生後2ヶ月までの期間で、体重が出生時の約10~15倍、1~1.5kgになります。この期間はパピヨンの一生の中で最も大きな成長をみせる「成長期」といえます。
離乳前はは主に骨や筋肉がぐーんと成長していくので、そのために必要なタンパク質やカルシウムを十分に含んだバランスの良い、かつ消化しやすいものを与えることが大事です。
離乳後に関しても、まだまだ消化器官が未熟であるので、ドッグフードを芯がなくなるまでふやかしたものを1日3回ほどの小分けにして与えることようにしましょう。
また、この時期は少し大きくなってきて元気いっぱいになる時期なんですが、まだまだ骨や関節も未熟であるので怪我をしないように、激しい運動はあまりさせないほうがよいでしょう。
赤ちゃんってなんでこんなにかわいいんだろう….
守ってあげたい
世界を知る!? 生後4ヶ月~生後6ヶ月
まだまだ育ち盛りで体重は平均して2~3kgです。
この時期は社会性を養うために大事な期間です。
社会性が不足していると、恐怖や不安を感じやすい子になってしまいますし、それが無駄吠えや噛み癖なんかにつながってしまうことがあります。
いろいろな音やモノ、他のワンちゃんや家族以外の人など外の世界のことを体験させて社会性を養ってあげましょう。
また、この時期は反抗期にもあたります。反抗期になると呼んでも来なくなったり、トイレをわざと失敗するなどの反抗をみせてきます。
このような反抗は一過性のものであるので厳しく叱るのではなく、これまでどおりのしつけをこころがけることが大事です。
ワンちゃんにも反抗期があるんだね
14歳のときの君と一緒だね
大人までもう一歩? 生後6ヶ月~1歳
早い子だと生後8ヶ月ごろになると体重は3~5kgほどになり大きさの変化がなくなってくるので、この時期の体の大きさが成犬時のサイズということになります。
この時期の体の大きさを維持するために特に体重管理に気をつけてあげましょう。 いままで通りに栄養価とカロリーが高い子犬用ドッグフードを与えていると肥満につながってしまうので
成犬用ドッグフードに変えてあげましょう。
その際、急にドッグフードを替えると新しいドッグフードにアレルギー反応を示してしまうことがあるので、食いつきや便の状態を確認しつつゆっくりと変えていくようにしましょう。
適度な運動も大事です。1回20~30分の散歩を朝夕2回が目安となります。忙しくてなかなか散歩の時間が取れない場合には、時間の取れる週末にドッグランなどで思う存分遊ばせてあげましょう。
また、しつけは1歳までに済ませておけるといいでしょう。
1歳以降でもしつけは可能ですが、特に1歳までは学習への好奇心が強いので、しつけやすい期間となります。
もう立派な大人! 1歳~
もうこの時期になると、体も成長しきって立派な成犬です。
愛犬と長く幸せに暮らすために、引き続き体重管理や体調管理に気をつけてあげましょう。
大人になったね~
なんか感動してきたよ
パピヨンにはハゲ期がある!?
唐突ですがみなさん、パピヨンには全身の体毛が薄くなってしまうハゲ期と呼ばれる時期があります。
え、本当に!? 大丈夫なの!?
あきこのように、パピヨンのかわいさのを特徴づけているともいえる毛がハゲてくると聞いたらびっくりしてしまう方や、心配してしまう方も多いですよね。ですが、パピヨンがハゲてくるのにはきちんとした理由があります。ここからはその理由や過程をみていきましょう。
ハゲ期は美しく羽ばたくためのサナギの期間!?
パピヨンのハゲ期についてみていく前に一つ質問をさせてください。
みなさん、パピヨンの名前の由来はご存知ですか?
うーん、なんだろう・・
パピヨンはフランス語で「蝶」という意味なんですよね。そしてその名の通りパピヨンは、その名前の由来となっている蝶が幼虫からサナギの期間を経て美しく羽ばたいていくのと同じように、その成長過程によって大きく姿を変えていきます。
パピヨンは生後4ヶ月を過ぎたくらいの時期になると、大人の毛に生え変わりはじめ、それまでのもっふもっふの赤ちゃんの毛(ベビーコート)が徐々に抜け始めます。この時期は、脚が伸びていくのも重なって、ヒョロヒョロとして毛がなく、ふわふわとした毛が特徴のパピヨンのイメージとはかけ離れている時期なんですよね。
そしてこの時期が「ハゲ期」と呼ばれているのです。他には「ブス期」「ヤギ期」なんて呼び方もあるみたいです。
散々な言われようだね(笑)
パピヨンを飼われている方の中には、その急激な変化にビックリされて、獣医さんに駆け込む方も多いようです。しかし心配しないでください。
この時期は蝶の成長過程で例えたら、美しい蝶になって羽ばたくためのサナギの時期なのです。
その後はしばらくして、生後7ヶ月くらいになると徐々に大人の毛が長くなってきて、だんだんとパピヨンらしく成長していきます。ここからの変化のスピード、そしてどこまで毛が伸びていくのかについてはとても個体差が大きいです。早ければ1歳ほどで美しいパピヨンに成長していく場合もありますし、3歳過ぎまで時間がかかる子もいます。
ハゲ期は美しい成犬になるための準備期間だったのね!
暖かく見守ってあげよう
パピヨンの毛のお手入れ
パピヨンを特徴づけているフサフサとした長い毛。とっても綺麗ですが、長い毛ってなんだかお手入れが大変そうなイメージがありませんか?しかし安心してください。パピヨンの毛のお手入れはそんなに難しいものではありません。
シャンプーに関しては、体臭もほとんどないので月1~2回ほどで十分です。濡れたままにしてしまうと風邪を引いてしまったり、皮膚病になったりしてしまいますし、その経験からシャンプー嫌いになってしまう可能性もあるので、タオルドライとドライヤーでしっかり乾かしてあげてくださいね。
カットを必要とするのは脚まわりくらいのものですし、トリミングは基本的に不要です。そのカットに関しても、滑らないように足裏の毛をカットしてあげる便がつかないようにお尻周りの毛をカットしてあげるくらいのもので十分です。
このようにパピヨンの毛のケアはそんなに難しいものではないですが、長い毛ゆえに絡まって毛玉ができてしまうことがあります。特に耳の付け根、脇の下、内股、おしりの周囲は毛玉ができやすい部位であるようです。それを防ぐためには、定期的なブラッシングが大切になります。ブラッシングは主にピンブラシで行い、仕上げとしてコームを使い、とかしていくという手順で行います。さらに、丁寧なブラッシングは飼い主さんと愛犬の間に深い信頼関係をもたらします。ぜひ愛情をこめてブラッシングしてあげてくださいね。
気持ちよさそう
見てたら眠くなってきた
おい(笑)
長く幸せに暮らすために! 気をつけたい病気
かわいいパピヨンと長く幸せにくらすために、なりやすい病気を知っておいて普段から気にかけてあげましょう
かわいいパピヨンのために勉強だ!
膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)
膝蓋骨脱臼とは一般的に「膝のお皿」といわれている部分が脱臼してしまう病気です。この膝蓋骨脱臼には先天性のものと外傷性のものがあります。
先天性の場合は、生まれつき膝まわりの筋肉や靭帯に異常があることが原因となっています。子犬のときから発症する場合もありますし、成長につれて症状があらわれてくる場合もあります。
外傷性の場合は、高いところからの転落や激しい転倒などで膝蓋骨に負荷がかかりすぎてしまうことが原因となっています。フローリングなどの滑りやすい床で滑って転倒して膝蓋骨脱臼を発症することもあるようです。ワンちゃんが日常的に暮らしている室内のスペースだけでも滑りにくいラグなどを敷いて予防してあげましょう。
もし愛犬が脚を引きずっていたり、曲げにくそうにしていたらはやめに病院に連れて行ってあげましょう。
眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)
眼瞼内反症とは、まぶた(特に涙袋の部分)が内側に入り込んでしまう病気です。主に遺伝によって発症すると考えられています。まつげや皮膚が反り返って眼に入ることによって目やにや涙の量が増えたりします。また、目の違和感を気にしてカーペットや前足でこすって眼球が傷ついてしまう場合もあるようです。
日々、目やにや涙の量が異常に増えていないか、目の違和感を感じていないかを注意深く見てあげましょう。
まとめ
今回はパピヨンの成長について幅広くまとめさせていただきました。
- 体高約20~28cm 体重3~4.5kgほど
- 生後9~12ヶ月ほどで成犬になる
個体差がありますが平均的なパピヨンの成長の目安はこのぐらいでした。そして成長の段階によって運動や食事の調節、しつけなどの注意点がありました。
またパピヨンの毛についてもたくさんの情報がありましたね。ハゲ期というものを知って驚いた方もいるかもしれませんが、美しく羽ばたいていくための準備期間だと思って、暖かく見守ってあげてくださいね。その後毛が生え揃ったら、美しさを維持するためにブラッシングなどの正しいケアを行ってあげて、ワンちゃんとの関係をより良いものにしていってくださいね。
パピヨンがかかりやすい病気は主に2つありました。日頃から気をつけてあげてほしいなと思います。
この記事を見て、正しい知識を持ちパピヨンをよりかわいがってくれる人が一人でもいらっしゃればいいなと思います。また、パピヨンの飼育を検討している方の参考になったらいいなと思います。
この記事が少しでも役に立ったと思っていただければ幸いです。