日本は海に囲まれたお国柄か、お刺身やお寿司をはじめ、の料理をよく食べますよね。魚は、良質なタンパク質に低カロリーなところが見直され、海外では寿司店が増えている様です。

魚がそれほど良い食べ物ならば、我が家の愛にも魚を食べさせたいと考えた事はありませんか?でも魚は、鋭い骨が有ったり、種類が非常に多いので、犬が食べて良いものか迷うところですね。万一、魚を食べた愛犬が、中毒になったら一大事ですし。

ここでは、犬が魚を食べても良いかどうか、その疑問や注意点等について、詳しく解説しました。それでは、これから一緒に見て行きましょう。

犬は魚を食べても良いの?

魚を食べるペットの代表は猫ですが、犬は食べても良いのでしょうか?はい!犬は魚を食べても良いのです。実は、昔はドッグフードが無かった為、犬は以前から魚を食べていたのです。

それどころか魚は、低カロリーな上に、良質なタンパク質やカルシウム等が豊富な為、犬の健康にとっても良い食べ物なのです。しかし、魚を犬に与えるには、少し注意が必要です。与え方を誤ると、アレルギーや怪我、中毒に至る事があるからです。

それでは、その注意点について、これから詳しく確認して行きましょう。

犬に与えても安全な魚の種類

魚の区分 白身魚 赤身魚
特徴 アレルギーが起こりにくい、低カロリー、低脂肪 ビタミン、ミネラル、鉄分等の栄養成分を多く含む
魚の種類 鯛(タイ)、鱈(タラ)、鮭(サケ)、鮃(ヒラメ)、鰈(カレイ) 鯵(アジ)、鮪(マグロ)、鰹(カツオ)、鯡(ニシン)
適した犬 幼犬、高齢犬、体力が落ちた犬・・*1 左記(*1)以外の犬

犬に魚を与える場合は、食中毒やアレルギー等が起こりにくい、安全な魚を選びましょう。ここでは、犬に与えても安全な魚の種類(9種)を厳選しました。「白身魚」と「赤身魚」とは、魚の筋肉の色の違いです。

またこれ以外に、「青身魚」という外見が青色系の魚が有ります。青身魚は、白身魚や赤身魚に比べ、アレルギーや脂肪のしこりが起こり易い等の安全面で、あまりお薦めできない為、ここには含めておりません。

あきこあきこ

うちの犬に初めて魚を与えるけど、どれを選んだら良いの?


ショップ店員ショップ店員

アレルギーが起こりにくい白身魚を選んだら良いでしょう。特にタラは消化が良いので、お薦めです。

安全な魚の与え方

加熱して与える

生魚は、有毒な寄生虫が入っていたり、傷み易い為、加熱して与えて下さい。また生魚の多くは、チアミナーゼと言うビタミンB1を破壊する酵素を含んでいます。このチアミナーゼは高温になると効果が無くなる(無害となる)為、やはり加熱して与えましょう。

あきこあきこ

じゃ、お魚って絶対に生では与えられないの?


ショップ店員ショップ店員

お刺身で人間が食べられる魚なら、与えても良いですよ。但し、量を少なくして新鮮な内に与えて下さい

骨は取り除く

犬は骨が有っても、ほぼ丸呑みしてしまうので、口の中を傷つけたり、最悪は喉や胃腸に刺さる危険が有ります。骨が付いている焼き魚等は、面倒でも骨を取り除いてから与えましょう。但し、人間の子供が、そのまま食べられる煮干し等の小魚ならば、与えても問題無いでしょう。

↓魚の骨の取り除き方は、これをご覧下さい↓

調味料や塩漬けの魚は与えない

人間が普通に採る醤油やソース等の調味料は、犬にとっては味がきつ過ぎる為、入れない様にしましょう。また、干物や魚肉ソーセージ、塩付けの魚(しらす、ちりめんジャコ等)は、元から塩分がたっぷり入っており、高血圧の原因になる為、そのまま与えない様にしましょう。

あきこあきこ

え~!塩漬けの魚はどれも食べれないの?


ショップ店員ショップ店員

大丈夫ですよ。少し面倒ですが、熱湯で何回か塩抜きをすれば、与えられますよ。

与える量は適量を超えない様にする

1日に犬に魚を与える量は、小型犬で10g、中型犬で15g、大型犬で25g程度です。この量をできるだけ超えない様にして下さい。また、初めて魚を食べる犬には、この量の半分以下を目安に与えて下さい。

もし大量に魚を食べた場合、魚に含まれているヒスチジンという物質が元となり、アレルギー物質のヒスタミンを生成します。これがいわゆるヒスタミン中毒で、これは加熱しても防げません。更に、DHAやEPAが過酸化脂肪となって体内に蓄積され、腹部に脂肪の塊ができる事が有ります。(これを黄色脂肪症と言います)

魚を与える4つのメリット

成分 効果、特徴
タンパク質
  • 肉よりも消化吸収されやすい
  • 余分な塩分を排出する(高血圧予防効果)。
カルシウム
  • 骨や歯等を強くし、筋肉の生成に使われる。
  • ストレス軽減や免疫力が向上する。
タウリン
  • 血流の改善(コレスレロールを減らす、動脈硬化予防等)
  • 心機能の低下を防ぐ。
ω-3脂肪酸(DHA、EPA)
  • 皮膚の粘膜の潤いを保つ。
  • 脳の発達促進や、犬の痴呆予防。
  • 血流の改善(コレスレロールや脂肪を減らす)。

魚には、上表の様な4つの成分(左欄)が含まれており、それらの成分は右の欄の効果や特徴が有ります。魚には、本当に沢山のメリットがありますね。それでは、そのメリットについて、見て行きましょう。

老犬の痴呆予防

老犬の認知症(痴呆)の予防

■DHA EPAをあたえる
DHA,EPAは認知症(痴呆)の予防に有効であるといわれています。
サプリメントとして与えたり、DHA,EPAが添加されているご飯を与えることで、補給させましょう。

引用先:老犬・シニア犬の介護情報サイト【老犬ケア】

魚の成分の特徴とも言えるω-3脂肪酸(DHA、EPA)は、老犬の認知症(痴呆)の予防に有効です。愛犬をずっといきいきさせたいならば、魚は有効な食べ物と言えますね。

発育を促進する

魚は、カルシウムが豊富な為、骨や歯等を強くし、筋肉の生成に使われます。特に成長期(生後2か月から成犬迄)の犬にとって、カルシウムは発育に重要な役割を果たします。愛犬の成長を願うならば、是非魚を与えて下さい。

ダイエットや肥満防止

魚は低カロリーで、そのタンパク質は肉よりも消化吸収され易い為、ダイエットや肥満防止に効果が有ります。犬の肥満は、人間と同様に内臓や足腰に負担が掛かります。獣医師の約60%が、犬は以前より肥満傾向にあると答えたそうです。

これからタンパク質の摂取は肉中心から、魚中心に切替えて、スタイリッシュなワンちゃんになりましょう。

健康を維持する

魚には、タウリンが含まれており、心機能の低下を防ぎ、血流を改善(コレスレロールを減らす等)する効果が有ります。我が家の犬は、いつまでも元気で且つ健康でありたいですよね

魚を与える時の疑問にお答えします

魚の骨を飲み込んだ場合はどうする?

魚の骨が体内で刺さった時の犬の動作
  • 咳をして吐き出そうする
  • 大量によだれが出る
  • 痛みで鳴く
  • 呼吸が激しくなる

魚の骨は、小さな骨は消化液で溶けますが、消化できない(大きな)骨は、堅い上に先端が鋭い為、かなり注意が必要です。もし、犬が魚の骨を飲み込んだで異常を感じた場合は、上表の様な動作をします。

魚を食べた後にこの様な動作が出たら、骨を飲み込んだ可能性が有りますので、すぐ動物病院へ連れて行きましょう。無理に犬の口をこじ開けたり、飲み物を与えたりする事は、余計に症状を悪化させる原因にも成りますので、辞めましょう。

魚を食べ残したら?

魚を食べ残したら、無理に与えない方が良いでしょう。この理由は、単に魚が嫌いなだけでなく、魚アレルギーの場合も有るからです。また、食べ残した魚は、腐りやすい為放置しないで、すぐに片づけるか処分して下さい

魚の頭・皮・卵は与えて良いの?

魚の頭は、細かく砕いて与える場合なら大丈夫です。皮は、堅い鱗以外は大丈夫です。また、たらこ等の卵も与えても大丈夫ですが、必ず加熱して下さい。

犬が喜ぶ魚のレシピ3選

栄養バランスが良く、簡単に作れる魚のレシピを3つご紹介致します。

健康に良い「魚のトマト煮込み」

<材料>
  • 白身の小魚・・70g
  • トマト・・40g(ミニトマトなら2~3ヶ)
  • オクラ・・中2本
  • オリーブオイル・・小さじ1杯

<作り方>

  1. 鍋にオリーブオイル、白身の小魚、水少々を入れ、煮込む。
  2. トマトとオクラを小さく刻み(オクラは特に細かく)、鍋に入れて煮込む。
  3. 小魚が柔らかくなったら、鍋から皿に移して出来上がり。

↓なお、犬のトマトの与え方やレシピ等の詳しい説明は、こちらをご覧下さい。

[keni-linkcard url=”https://dog-college.com/dog-tomato/” target=”_blank”]

幼犬や高齢犬に「魚入り野菜スープ」

<材料>
  • 白身の小魚・・70g
  • 鳥のササミ・・30g
  • アスパラガス・・中2本
  • 人参・・中1/4本
  • 白菜・・1枚

<作り方>

  1. アスパラガスと人参を小さく刻み、白菜は1/4程度に切ります。
  2. 野菜(上記)と小魚、ササミを鍋に入れ、水を浸る程度に入れてから煮込みます。
  3. 人参が柔らかくなる程度迄煮込んだら、ほぐして出来上がりです。

成長期の犬に「マグロの雑炊」

<材料>
  • マグロ赤身・・40~50g
  • ご飯・・炊飯後の適量
  • ほうれん草・・1~2枚
  • ごま油・・小さじ1/2杯

<作り方>

  1. マグロを小さくカットします。ほうれん草は、1/4程度にカットします。
  2. 鍋にマグロとご飯と入れ、水を少し加えてから煮込みます。
  3. ほうれん草とごま油を入れて、1~2分煮込んで出来上がりです。

市販の魚入りドッグフード3選

魚入りドッグフードのメリット
  1. 加熱処理されて細かく砕いている為、安心して与えられる。
  2. 初めて魚を食べる犬でも、抵抗感が少なく与えられる。

市販のドッグフードのメリットは、なんと言っても調理の手間が掛からずに、すぐ与えられる事ではないでしょうか。更に魚が入ったドッグフードのメリットは、上表の2点が有ります。それではここで、人気が高い魚入りのドッグフードを3つご紹介します。

「オリジン 6フィッシュドッグ 2kg」 \4760(税込最安値、yahooショッピング)

栄養価が高く、魚を含む量が多い逸品です。活発なワンちゃんに最適。

<口コミの評判>

「ロゴスペット 本マグロジャーキー 100g」 1404円(税込最安値、ロゴスペットサイト)

ワンちゃんのおやつに最適!やみつきになるかも。

「Artemis オソピュア グレインフリー サーモン&ガルバンゾー 小粒 1kg」2258円(税込最安値、Amazon)

敏感なワンちゃんの食物アレルギー対策なら、これ! アレルギーが最も起こりにくいと言われるサーモンや穀物を使用しています。

まとめ

安全な魚の与え方
  1. 加熱して与える
  2. 骨は取り除く
  3. 調味料や塩漬けの魚は与えない
  4. 与える量は適量を超えない様にする
魚を与える4つのメリットテキストが入ります。
  1. 老犬の痴呆予防
  2. 発育を促進する
  3. ダイエットや肥満防止
  4. 健康を維持する

如何でしたか。魚は元来、犬が食べていた食べ物ですが、安全に食べるには注意が必要な事をお判り頂けたかと思います。更に、魚を与える時のよくある疑問についても解説し、犬がより安全に食べて頂ける内容を補足しました。

魚には多くのメリットがある為、是非愛犬に魚を与えてやって下さい。愛犬が末永く、健康で生きられます事を願っております。最後までお読み頂き、有難う御座いました。